SQ(社会的指数)の高い子供を育てるためには
子供たちはそれぞれ個性があり、愛嬌のある子、穏やかな子、やんちゃな子、恥ずかしがりな子など、さまざまな性格を持っています。 しかし、性格の良い子供は一般的にみんなから愛される傾向があります。 多くの親たちは子供が素直で愛される子に育ってほしいと願っています。 しかし、「性格の良い」と言っても、具体的にはどんな特徴を持つ子供なのでしょうか。 これから性格の良い子供の特徴を考えていきましょう。 ・愛嬌がある: 子供が愛らしい笑顔で会話ができると、相手もうれしくなります。 ・素直でまっすぐに物事に取り組む: 子供が助言を素直に受け入れ、一生懸命に物事に取り組む姿勢は、好感が持てます。 ・正義感が強い: 子供がいいことと悪いことをしっかりと理解し、それに従って行動できることは安心感を与えます。 ・家族を大切にする: 子供が内向的で家族に甘えることもありますが、家族が子供を支えてくれていることを理解しています。 ・他人の気持ちを考えられる: 子供が相手の気持ちに立って物事を考えることで、よい人間関係を築くことができます。 ・謙虚である: 子供は褒め言葉を受け取りながらも調子に乗らず、自分を正しく理解しています。 ・努力することができる: 子供が努力し、物事を達成した喜びを知っていることは大切です。 ・夢を持つ: 子供が自分の未来に向かって前向きに進んでいく態度を持つことは、周囲の人を引き付けます。 ・自分を表現する: 子供が自分の気持ちをうまく表現し、押し殺さずに折り合いをつけていくことが理想的です。 SQ(社会的指数)を高めるためのかかわり方 SQ(社会的指数)は、社会性のIQとも言われ、社会で生きていくための重要な能力です。 SQを高めるためには、以下のようなかかわり方をすることが大切です。 1. 相手と共鳴する力を養う 相手の感情や意見に対して共感し、共鳴する力を養います。 相手が喜んでいるときには「うれしいね」「楽しいね」と一緒に感情を分かち合い、共感を示すことで信頼関係を築きます。 2. 目と目を合わせ、笑顔を交わす 目と目が合い、笑顔を交わすことは、相手とのコミュニケーションを円滑にするための重要な要素です。 目を合わせることで相手の気持ちを読み取り、笑顔を交わすことで共感の意思を伝えることができます。 3. 他者の気持ちを察する力を身につける 相手の気持ちを察する力は、他者との理解と協力のために欠かせません。 相手の表情や言葉から感情を読み取り、相手がどんな気持ちなのかを理解することで、適切な対応ができます。 このような力は、目を合わせ、コミュニケーションを通じて養われます。 4. 協力を求めることをためらわない 自分だけで問題や課題を解決しようとするのではなく、他者に協力を求めることをためらわないようにします。 協力とは、お互いに助け合い、互いの力を結集することです。 相手に頼ることで、共同で成果を上げることができます。 5. コミュニケーションを大切にする 効果的なコミュニケーションはSQを高めるために必要不可欠です。 相手の思いや意見を尊重し、適切にコミュニケーションを行うことで、相手との信頼関係を築きます。 定期的なコミュニケーションを通じて、お互いの意見や課題を共有し、協力関係を深めましょう。 SQ(社会的指数)の高い子どもに育てるためには、相手とのかかわりを大切にすることが重要です。 相手を尊重し、共鳴し、協力することで、社会での生き方を学び、成長することができます。 子供のニーズに対応する親のかかわり方 子どもが良い性格を育てるためには、次のような基本的なことに注意を払うことが重要です。 ・たくさん目を合わせ、コミュニケーションを取りましょう:「おはよう」「いってらっしゃい」「おかえり」といったちょっとした挨拶やくつろぎの時間には、子どもの目を見て話しかけましょう。 言葉にならない気持ちも、お母さんの目から子どもへ、子どもの目からお母さんへと伝わり、子どもは「愛されている」と感じることができます。 ・表情豊かに関わりましょう:一緒に過ごす時や、子どもが今日の出来事を話したいときには、喜びや悲しみ、寂しさ、怒りなど、自然な感情や表情を多様に表現しましょう。 子どもは親の表情から学びますが、表情豊かな子は愛嬌があり、かわいがられることが多いです。 ・たくさん話しかけ、触れ合いましょう:人間は常に触れ合いを求める生き物です。 子どもが素っ気ない態度を見せても、それはかかわりを求めていないわけではありません。 むしろ、自己主張の成長の一部です。 あなたが子どもに関心があることや、大切に思っていることを伝えるためにも、たくさん会話し、肩に手を置くなどの適切な触れ合いを心がけましょう。 ・細かな身体的な不快感に対応しましょう:「お腹が痛い」「周りの音がうるさいので眠れない」といった些細なことや、過剰に気になることも、子どもにとっては重要な声です。 耳を傾け、あなたが子どもにとって大切な存在であることを伝えましょう。 また、そうしたサインを子どもが示している場合には、「幼稚園に行きたくない」といった感情に寄り添い、適切な触れ合いや気持ちの受け止めを行いましょう。 子供のSQ(社会的指数)を高めるために欠かせない、家庭の安全基地 子どもの社会的指数(SQ)を高めるためには、まず家庭で安全な環境を作ることが重要です。 子どもにとって最初に経験する人間関係は家庭であり、ここで得られる感覚が彼らの基盤となります。 家庭での時間を通じて、子どもが「自分は受け入れられている」「愛されている」「人は信じられる」といった感情を持てるようになることが大切です。 また、家庭は子どもが安心感を得る場所であり、何か問題や困難があったときにはそこが彼らの感情のクッションとなります。 さらに、家庭では子どもに正しい行動や間違いを教える基本が学べる場でもあります。 子どもが安全基地となる家庭で過ごすことで、彼らは自分自身を受け入れることができます。 そして、愛や信頼を感じることで、自己肯定感が高まります。 家庭が安全基地であることは、子どもの社会的指数を向上させる上で不可欠な要素です。 家庭が安全基地となるためには、子どもが心地よく過ごせる環境作りが必要です。 理想的には、子どもが自分自身であり、自分の感情を受け入れられることができるような関係性を築きましょう。 また、子どもが問題や困難に直面したときには、その感情を受け止め、理解し、サポートすることも重要です。 家庭が安全基地となるためには、コミュニケーションが欠かせません。 子どもとの会話や関わりの中で、彼らの心情や考えを理解しようとする姿勢を持ちましょう。 また、善悪の判断やルールを教える際にも、子どもの気持ちを受け止めながら伝えることが大切です。 家庭が安全基地となることで、子どもは社会的指数を高めることができます。 彼らは自己肯定感を持ち、他者との関わりやコミュニケーションに積極的に取り組むことができるでしょう。 家庭の役割として、子どもが成長するための安心できる場所を提供することは非常に重要です。 子どもの成長において重要なのは、家庭や社会との関わり方です 子どもたちは、繰り返し家庭や社会との交流を通じて、自己の基盤を安定させることができます。 このような交流を通じて、素直で誠実な子どもや、強い正義感を持つ子どもとして成長することができます。 だからこそ、子どもにとって家庭は非常に意味のある場所なのです。 人との関わり方:社会性を学ぶ上で重要なこと 子どもたちは社会性を学ぶ中で、大切なことがあります。 例えば、相手の素晴らしさを認め、尊敬し、互いに学び合える友達関係を築くことです。 佐々木正美先生も同様の意見をお持ちです。 これらの価値観や態度を日常生活に取り入れることで、子どもたちは親からの愛を受け入れることができ、良い人格を持った子どもへと育っていくことを楽しみにしています。
4歳児の言葉の発達と心理の関係性
4歳児は言葉の発達が進んでおり、それによって子供たちの心理状態も大きく変化します。 2歳のイヤイヤ期では、まだ言葉が少なく意思疎通が難しいため、子供たちは自分の気持ちをうまく表現できずにストレスを感じていることが多いです。 しかし、4歳になると言葉の理解力と表現力が向上し、自分の気持ちや欲求を伝えることができるようになります。 この成長は一見良いことのように思えますが、実際には親にとっても挑戦的な時期となることがあります。 なぜなら、子供たちは自分の意思を通し、自己主張する力をつけることによって、自己の存在や他者との関係性を模索しているからです。 そのため、言葉の発達と共に反抗的な態度やわがままな行動が増えることがあります。 また、言葉を使って思考を整理する力も発達していくため、4歳児は自分の意見や感情をはっきりと述べることができるようになります。 これによって、子供たちは親との対話や意見の交換を通じて自己のアイデンティティを確立していこうとします。 しかし、思春期と同様に感情のコントロールが未熟なため、怒りや嫌悪といったネガティブな感情を強く表現することもあります。 したがって、4歳児の言葉の発達は彼らの心理状態に大きな影響を与えます。 一方で、親は子供たちの言動にイライラすることもあるかもしれませんが、彼らの成長と自己探求の一環として受け入れ、サポートすることが重要です。 子供たちとのコミュニケーションを通じて、彼らの意見や感情を尊重し、共感することで良好な関係を築くことができます。 4歳の壁とは4歳児ならではの癇癪期であり、心の成長の時期 子供が4歳になると、心や脳の発達が進み、より複雑な思考ができるようになります。 この時期には、子供たちは自分自身の内部で大きな変化を経験しているため、戸惑いや葛藤を感じることがあります。 そのため、時々自分の気持ちをコントロールできず、泣いたりわめいたり、我慢がきかなくなったりすることがあります。 男の子であれば特に、この時期になるとさらにパワフルになってくることもあります。 そのため、男の子のママは特に体力的に大変だと感じるかもしれません。 子供たちがわがままを言ったり癇癪を起こしたりする姿に困惑することもあるでしょうが、これが「4歳の壁」と言われるものなのです。 4歳の壁をどう超えていくか 4歳の壁は、子供の成長過程の1つであり、必ずしも問題ではありません。 それに対して、親はどのように対応すれば良いのでしょうか。 まずは、子供の成長に理解を示し、彼らが経験している変化に共感しましょう。 彼らが感情をコントロールできない時には、優しく受け止め、冷静に対応しましょう。 彼らが泣いたり怒ったりすることは、成長の一環であり、ある程度は許容範囲です。 また、ストレスの解消には、適度な身体活動や遊びが効果的です。 子供たちがエネルギーを発散できるような環境を整えましょう。 さらに、言葉で感情を表現する力を養うために、子供との会話を大切にしましょう。 彼らが自分の気持ちを上手に言葉で表現できるようにサポートしましょう。 そして、子供が困難に直面した時には、彼らが自分で解決できるように、適切な支援や指導を行いましょう。 親としては、子供の成長をサポートする役割を果たし、彼らが大きな一歩を踏み出せるように導いていきましょう。 子供のしつけについて 子供の成長にともなって、心の中で大きな認識の変化が起こるため、親は子供を否定したり、育児のやり方を卑下したりしないように気をつける必要があります。 しかし、わがままや癇癪を繰り返す子供に疲れ果てて、「もう勝手にしなさい」と投げやりになってしまうと、将来的に問題が生じる可能性があります。 家庭内のルールが崩れ、しつけが乱れることもあるからです。 そのため、この時期には、各家庭の決まり事やしつけ方針を再確認する必要があります。 特に、4歳くらいになると、テレビやゲームなどの現代の娯楽に夢中になる子供も多くなるでしょう。 そこで、こうしたメディアとの接し方を考え、具体的な時間の制限を設けましょう。 例えば、YouTubeは1日に3つの動画まで、テレビは夕方に30分、ゲームは1日に20分などのように決めることができます。 親子の約束事は厳しすぎず、守りやすい設定にすることが重要です。 親子で協力してしっかりと守りましょう。 また、子供がなかなか言うことを聞いてくれない時には、罰を与えたくなるかもしれませんが、罰や体罰は有効なしつけ方法ではありません。 しつけとは望ましい行動を教えることです。 罰や体罰は問題行動を一時的に止めることはできますが、新しい行動を学ぶ力は育ちません。 子供が新しい行動を学ぶためには、それに対するモチベーションが必要です。 ですので、「〇〇したらお仕置きだよ」といった子供に嫌な思いをさせる形ではなく、「〇〇したらいいことがあるよ」といった働きかけをすると良いです。 子供が嬉しさや喜びを感じられるようなアプローチが、子供心を動かすのです。 ただし、「いいことがある」と言っても、毎回ご褒美を与えるというわけではありません。 そうすると、子供はあらゆることでご褒美を求めるようになり、依存的な態度を示すことがありますので注意が必要です。 4歳児のママにとって大事な心構えのポイント 子供の成長は止まらず、2歳児のイヤイヤ期を乗り越えても、4歳になってもまだ反抗的な姿勢を見せることがあります。 日本では、「3歳児神話」が広がっており、3歳を大きな節目として捉える風潮がありますが、実際には4歳でも新たな壁にぶつかることがあります。 子供たちはいつでもママの「安全基地」として存在し、少しずつ巣立っていく過程を経て大人になっていきます。 ママが育児の区切りを作りすぎると逆に苦しい思いをすることもあるため、まだまだ子供たちが巣に戻ってくることを想定しておくことが、4歳のママにとって重要な心構えです。
自己肯定感の高い子の特徴と育て方のポイント
自己肯定感は、自分自身を肯定する気持ちや自分を大切に思うことを指します。 自己肯定感の高い子は、自分の良い面と悪い面の両方を受け入れ、そのままの自分を愛せることができます。 日常生活の中で、母親の関わりを通じて自己肯定感は育まれます。 このため、母親が自己肯定感の意味や重要性を理解していることは、子供の未来に大きな影響を与えるのです。 自己肯定感が低い子の特徴 自己肯定感の低い子の特徴としては、自己否定や自信の喪失状態、他人の評価に過度に気を配ること、意欲の低下、無気力、人間関係のトラブルなどが挙げられます。 彼らは自分を我慢して問題を解決しようとしたり、自信がなくて新しいことに挑戦する気持ちが湧かなかったりします。 他人からの評価を極端に気にして、常に周囲の反応を気にしています。 自分の感じたことや意見を言わずに相手の言いなりになってしまったり、まるで自分が存在しないかのようにふるまう場合もあります。 また、自信がないために愛情を何度も確認するような依存的な態度を示したり、他人からひどい扱いを受けても自分に問題があると思い込み、離れることができない場合もあります。 自己肯定感の低さが二次的なトラブルを引き起こす可能性が高まるため、この点には注意が必要です。 自己肯定感が高い子の特徴 一方で、自己肯定感の高い子は、自信に満ち溢れており、意欲も高いです。 彼らはどんな困難にもめげず、積極的にチャレンジします。 失敗したとしても、それを次のチャンスに変えて成長を続けます。 子供の自己肯定感を高める言葉 子供の自己肯定感を高めるためには、まずは子供をありのまま受け入れ、愛してあげることがとても大切です。 子供には、その長所や短所を含めて、「あなたはあなたで素晴らしい存在なんだよ」というメッセージを伝えることで、彼らは自分自身の価値を感じることができるのです。 ただし、「ありのまま」という言葉に戸惑いを感じる方もいるかもしれません。 全てを受け入れることや甘やかすこととは異なりますので、ご心配なく。 子供の自己肯定感を高める方法 子供たちが自己否定の気持ちに陥ることを防ぐためには、褒める機会を増やすという方法があります。 「うちの子はいつも悪さばかりで、褒める点がない」とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。 そんな場合には、少し工夫してチャレンジの課題を設定してみましょう。 ポイントは、少しの努力で克服できる程度の難易度の課題を設定することです。 例えば、野菜が苦手ならば、小さな一口ずつから始めるイメージです。 課題の設定は非常に重要です。 ハードルが高すぎると挫折感を抱いてしまう恐れがありますし、逆に簡単すぎると成長を感じられないかもしれません。 プラス1になり、現状から少しの努力でクリアできる課題を設定しましょう。 そうすることで、子供たちは自らの努力によって課題を克服した喜びを感じ、新たなチャレンジに対する意欲を高めることができるでしょう。 子供の自己肯定感を育むためにはパパとママが大切です 大丈夫、心配しないでください。 パパとママが毎日のお世話をする中で、自己肯定感の大切さを理解し、子供の成長を支える関わりをすることが重要なのです。 他の大人が望ましくない関わりをしていたとしても、パパとママが受け入れてくれるし、子供自身を信じてくれるという安心感があれば、自己肯定感を守ることができます。 もちろん、すぐにできるとは限りません。 しかし、少しずつ積み上げていくことで、子供の内側に確実に自己肯定感が育まれていくのです。 今の関わり方を振り返り、自己肯定感を育む関わりを一つずつ試してみるのはいかがでしょうか?ただそれだけで、子供は成長していくのです。
子供の恐怖を作り出す仕組みとは?原因と克服方法
驚くほど多い「子供の恐怖症」、それを引き起こさないために 幽霊屋敷や恐ろしいキャラクターが登場する本、そして親がしつけの一環として使う「〇〇しないとお化けが出るよ」などの言葉、これらに本当に怖がってしまう子供がいます。 一度「幽霊が怖い」「暗闇が怖い」となってしまうと、後になって親が困ることもあるかもしれません。 子供が恐怖症にならないように、親が気をつけるべきことは何でしょうか?有名な心理学の実験を交えながら、そのポイントをお伝えします。 蜘蛛でも生きている蜘蛛の方が怖い 心理学の研究により、恐怖を感じやすいものとそうでないものがあることが分かっています。 例えば、蜘蛛。 空中を浮かぶ雲よりも、生きているクモが怖いと感じる人の方が多いですよね。 同じ箸でも、食事に使う箸よりも、川にかかる橋が不安になります。 子供も同じで、特に恐怖を感じやすいものがあります。 - ヘビや昆虫など、生物の存在 - 高い場所や暗闇といった環境 - 注射や血などの外傷 これらの3つのカテゴリーは、特に恐怖症を引き起こしやすいとされています。 さらに、これらに関連する、大きな音や幽霊のような存在も、子供に恐怖症を引き起こしやすいと言われています。 しかし、心理学の実験では、これらの恐怖が感じやすいもの以外でも、簡単に恐怖心を引き起こすことが証明されています。 子供の恐怖心はすぐに作り出される! 恐怖そのものは脳の反応です。 しかし、何を怖がるかは学習によって決まります。 つまり、その対象物がどのように入力されるかによって、恐怖はますます増えてしまう可能性があります。 心理学では、このプロセスを恐怖条件づけと呼んでいます。 ここで、どれほど簡単に恐怖症が形成されるかを、昔から知られている有名な心理学実験を用いてご紹介しましょう。 恐怖症の発生メカニズムを理解し、お子さんの怖がりを予防しましょう アルバート君と白ネズミの心理学実験 約100年前、心理学者のワトソン博士は、生後11ヶ月のアルバート君を対象に、恐怖心を作り出す実験を行いました。 初めに、アルバート君に白ネズミを見せます。 この時点では、白いネズミはアルバート君にとっては怖いものではありません。 彼は手を伸ばしてネズミに触ろうとします。 しかし、アルバート君が触ろうとした瞬間、近くで大きな音が鳴ります。 その音に驚いたアルバート君は、少ししてから再び白ネズミに手を伸ばそうとします。 しかし、再び大きな音が鳴ります。 アルバート君はその音に怖がり、びっくりしてしまいます。 このプロセスを7回繰り返すと、アルバート君の頭に「白ネズミ=怖いもの」というアイデアが刷り込まれ、大きな音がなくても白ネズミを見ただけでも彼は怖がるようになりました。 恐怖症の増長は簡単で消去は難しい この実験からも分かるように、恐怖心は情報のインプットによって生じるものです。 お化け屋敷やお化けや鬼が登場する映像や画像など、視覚的な刺激が多くの場合、恐怖心のトリガーとなります。 その子供にとってその情報がインパクトのあるものであれば、たった一度の経験でも怖がるようになります。 そして、一度怖がると、その恐怖心を消すのは非常に困難です。 逆に、恐怖心を増幅させるのは簡単です。 先述のアルバート君の実験でも、最初は白ネズミだけを怖がっていましたが、次第に白ネズミに似た白ウサギなども怖がるようになってしまいました! このように、ある刺激によって条件づけられた反応が、他の似たような刺激にも反応する現象を心理学では「般化」と呼んでいます。 恐怖心が自分の中で広がっていくのです。 いったん子供が怖がりになってしまった場合、克服は可能? 子供がすでに怖がりになってしまっている場合、その克服は可能でしょうか。 子供が暗闇を異常に怖がる様子を見ると、親としては心配になるかもしれません。 しかし、物の感じ方や捉え方は親子でも異なるものです。 子供が怖がりを克服するためには、以下のようなアプローチが有効です。 1. 心配することなくサポートする:子供が怖いと感じる場面や状況に遭遇した時、親としては安心させるようにサポートしましょう。 子供の気持ちを汲み取りながら、一緒に向き合い、話し合うことで、子供の恐怖心を和らげることができます。 2. 怖いものに挑戦する機会を提供する:子供には怖いものに直面する機会を与えることも重要です。 しかし、その挑戦は子供にとって負担にならないように注意しましょう。 例えば、少しずつ暗い場所に慣れるために、子供と一緒に暗闇の中で遊ぶ、または話をする時間を設けることが有効です。 3. ポジティブな例を見せる:子供にはポジティブな例をたくさん見せてあげましょう。 怖がらずにチャレンジしている子供や、成功した体験を持つ他の子供の話をすることで、子供自身が勇気を持つことができるでしょう。 以上の方法を組み合わせることで、子供の怖がりを克服することは可能です。 ただし、子供のペースを尊重すると同時に、根気強くサポートし続けることが大切です。 子供の恐怖心を否定せずにサポートする方法 私自身、子供の頃はお化けや暗闇が怖くて困っていました。 小学1年生から30歳を過ぎるまで、お化け恐怖症と暗闇恐怖症に苦しんでいたのです。 ですから、子供たちがお化けが怖いと困っている気持ちは、とてもよく理解できます。 お化け恐怖症は自分でなりたくてなったものではありませんし、消すこともできません。 そこに親が口出ししてしまうと、子供は自分が弱虫だとさらに思ってしまうでしょう。 私自身も、今でも親の言葉が心に突き刺さる当時のことを鮮明に覚えています。 子供に否定的な言葉をかけることは、自尊心を傷つけるだけであり、恐怖を克服するのには何の役にも立ちません。 恐怖心を克服するためには、時間をかけて少しずつ取り組む必要があります。 このアドバイスを聞いてがっかりする人もいるかもしれませんが、あせってしまうと逆効果です。 子供がお化けを怖がるのは普通のことですが、大人ではあまり見かけないのは、適切なサポートを受けているからです。 子供が恐怖を次第に減らしていくためには、親が恐怖を増大させるようなことを口にしないことが大切です。 また、子供が「なんとか我慢できた」「前よりも少しだけ向上した」と感じる瞬間を見つけ出し、すぐに褒めてあげることも重要です。 その経験を積み重ねていくことで、「暗闇でも大丈夫」という成功体験が恐怖心を上回り、次第に恐怖が薄れていくでしょう。
子供と決めよう:迷子になった時のルール
親が見つからなくなった時には動かない もしも親がいないことに気づいたら、まずは冷静になりましょう。 パニックになって走り回ると、親も見つけにくくなりますし、遠くに離れてしまうこともあります。 親が必ず見つけ出すので、迷子になったらその場で落ち着いて待つことを心がけましょう。 特に屋外で雨が降り出したりすると、一番近くて安全な場所で待つようにしましょう。 親が探しに来るまでじっと待つことが大切です。 親は必ず見つけ出すことを子どもに伝えましょう。 また、普段から「悪い子は捨てちゃう」といった脅し言葉を使わず、親子の信頼関係をしっかり築くことも大切です。 近くの大人に助けを求める もしも人通りのある場所で親とはぐれてしまった場合は、近くの大人に助けを求めるように伝えましょう。 事前にシミュレーションをしておくと良いでしょう。 子どもに「どんな人が助けてくれると思うか」と尋ねてみましょう。 特におすすめは「おばちゃん」と「おばあちゃん」です。 なぜなら、子育て経験があり、子どもと接する機会が多いからです。 もしも「おばちゃん」や「おばあちゃん」が近くにいなかった場合でも、大人なら誰でもいいので助けを求めることを忘れずに伝えましょう。 また、どうやって助けを求めるかも一緒に考えてみましょう。 子どもが迷子になった時に対応する方法 子どもが迷子になってしまった場合、子どもが理解しやすい表現方法を使いましょう。 例えば、「ママとはぐれました」とか、「ママがいなくなりました」とか、「迷子になりました」と言わせ、子どもが伝えた内容に対しては、「わかりました。 一緒にママを探しましょう」と答えてあげます。 子どもにとっては、自分で解決策を見つけることができた成功体験となるでしょう。 また、緊急時のために声に出して練習しておくことで、パニックになってしまい何も言えなくなる心配も減ります。 迷子になった場合の対策として迷子札を持たせる しかし、子どもはうまく対応できないこともありますし、年齢が小さい場合は伝えることが難しいことも多いです。 そのため、子どもには親の連絡先を持たせておくことが重要です。 腕に取り付けるタイプのものを使い、「お出かけの時にはつける」という習慣を作っておくと良いですね。 また、子どもから一定以上の距離が離れた場合には、親のスマホに警告を送る迷子予防のグッズもあります。 親子で同じ色の服を着る 人混みの場所に行く際には、親子で服の色を合わせることも効果的です。 迷子になった時に目印となる服の色ですが、パニック状態では思い出すことが難しいこともあります。 ですので、事前に親子で同じ色のTシャツなどを揃え、「今日はママと同じ色の服だね」と印象づけておくと良いでしょう。 さらに、目立つ色の帽子をかぶらせることも目印になります。 上記のような準備や対策を行っておくことで、子どもが迷子になった際にはスムーズに対処することができます。 お出かけ前にしっかりと準備をして、安心して外出することが大切です。 不意にはぐれてしまった時の対処法 人混みの中ではぐれてしまわないようにするために、お出かけ前に子どもの写真を撮っておくことは有効な方法です。 なぜなら、探す際に周りの人に協力してもらいやすくなるからです。 集合場所を決めておくことの重要性 人気のある場所では、万が一はぐれた場合でも事前に集合場所を決めておくことが賢明です。 ただし、「ここで待つ」というだけでは不十分です。 なぜなら、子どもがどうやってその場所に辿り着けば良いのか分からなくなることが多いからです。 ですから、第三者でも分かりやすい場所や地標を具体的に共有しておくことが大切です。 例えば、「○○広場の噴水の前に集合しましょう」とか、「この○○というお店の前で待ちましょう」というように説明します。 このようにすることで、迷子になった場合でも恥ずかしさを感じずに、周りの大人に助けを求めることができるでしょう。 再会後の対応に注意しましょう 探し回ってやっと子どもと再会した時、安心感と共に「どこに行っていたの?」「何していたの?」「勝手に歩かないでって言ったでしょう!」と、親が怒りを表してしまうケースは少なくありません。 特に、子どもが平然としている場合はなおさらです。 周りの人々に迷惑をかけてしまったことに罪悪感を持つかもしれませんし、親自身も子どもを心配し続けたことに対する不満やイライラが募っているかもしれません。 しかし、この状況で怒ることは避けましょう。 「無事に再会できて本当に良かった」という気持ちを子どもに伝え、抱きしめてあげることが重要です。 子どもが落ち着いた後になって、はぐれた原因や状況を聞いてみましょう。 もしかしたら、親が知らない理由で子どもとはぐれてしまったかもしれません。 「小さい子が転んで手を貸していたら私が見失ってしまった」といった事情があるかもしれません。 また、子どもがはぐれるのは子どもの「せい」だけではありません。 子どもとの経験を、ただ「親に怒られた」というだけに終わらせるのはもったいないですね。 子どもの不安を受け止めて、自己考察と自信の向上を促す 子どもが心配や不安を抱いているときは、その気持ちをしっかりと受け止めましょう。 彼らに「どうやったら迷わずに戻ることができるか」「どうやったらもっと早く再会できるか」を自分で考える機会を与えましょう。 子どもが親と再び会うために何か行動を起こせた場合は、その積極性をしっかりと褒めましょう。 「助けてください」と声をかけることができたことや、じっと待っていることなどを具体的にほめることで、子どもの自信を高めることができます。 また、助けてくれた人には「ごめんなさい」と謝るのではなく、「ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えることも大切です。
子供が癇癪を起こす原因と対処法!癇癪はいつまで続くの?
子供の癇癪とは、約1歳半から2歳前後の第一次反抗期に入ることで、多くの子供たちが経験するものです。 しかし、癇癪を起こす子供の激しさや始まる時期は個人によって異なります。 癇癪に悩む親の中には、どのように対応すればいいかわからずに疲れ果てたり、癇癪が発達の問題なのではないかと心配になったり、愛情不足が原因なのではと自信を失ってしまう人もいます。 癇癪を起こす子供は、兄弟姉妹でも具体的な行動は異なります。 例えば、「ダメ」と怒られると地べたに寝転がって泣きわめいたり、嫌いな食べ物を出されると皿を投げ飛ばして怒りわめき散らしたり、自分の頭を壁や床に打ちつけて抗議したり、他の人に噛みついたり物を投げるなどの暴力的な行動をとることがあります。 これらは一部の例ですが、大人には理解しづらい行動が子供の癇癪の特徴です。 なぜ子供の癇癪が起こるのか、その原因やメカニズムは何なのでしょうか? 癇癪が起こる原因は、子供が直立して歩けるようになり、行動範囲が広がり、いろいろなことができるようになる1歳半から2歳の第一次反抗期に起因しています。 子供は思い通りにならないことが多く、大人が介入することで子供の失望が怒りに変わり、癇癪を起こすのです。 子供が癇癪を起こすときには、その行動の背後にはメッセージが隠れています。 子供はキレやすいわけではなく、言葉で感情を表現することができないため、行動で感情を示しているのです。 子供の癇癪には適切に対処することが重要です。 まずは、癇癪を起こさせないために避けるべきNGな言動を理解しておきましょう。 子供の癇癪への対処法:効果的なアプローチを考えよう 子供が癇癪を起こした時、ついつい「ほら、言ったでしょう!」と言ってしまうことがあります。 しかし、このような叱り方はむしろ問題を悪化させる可能性があります。 子供は言葉によって攻撃されたと感じ、さらにイライラが募ることがあります。 したがって、叱り飛ばす代わりに冷静になり、子供の感情を理解しようとする姿勢が重要です。 また、「モノ」で子供を釣ろうとすることも注意が必要です。 「我慢していたら後でご褒美を買ってあげる」という言葉によって、子供は泣けば欲しいものが手に入るという誤った理解をしてしまう可能性があります。 このようなやり方では、子供の癇癪は解決されず、むしろ長引くことがあります。 そのため、手っ取り早く解決しようとするのではなく、子供の感情を受け止めることが大切です。 さらに、子供の癇癪に対して質問攻めをしてしまうことも避けるべきです。 子供は混乱し、癇癪がさらに長引く可能性があります。 例えば、「〇〇なの?」や「××なの?」といった形で子供に問いかけることは控えましょう。 代わりに、子供の気持ちを理解しようとする姿勢を示し、話しかけることが重要です。 子供の癇癪について、ごまかしたり注意を他の方向に向けたりすることも避けるべきです。 子供の感情を真剣に受け止めない限り、問題は解決せず、後で無関係な場面で泣くなどの問題が引き起こされることがあります。 基本的には、その場で問題を解決することが望ましいです。 また、子供の癇癪を放置しておくことも避けましょう。 子供にとっては、放置されていることは親がその行動を受け入れているというメッセージと受け取る可能性があります。 したがって、子供が癇癪を起こしている場合は、冷静に接し、子供の感情を理解しようという姿勢を示すことが大切です。
子供が公園から帰りたがらないとき親の関わり3ステップ
子供が公園から帰りたがらない……スムーズに帰る方法は事前準備! 子供が公園から帰りたがらないとき、親が関わる3ステップを紹介します。 子供は公園での遊びが楽しくてなかなか帰りたがらないことがありますが、いくつかの方法を活用することでスムーズに帰宅することができます。 特に2歳頃から子供は外での遊びの喜びを知り、帰る時間に悪戦苦闘することが多くなります。 実は、この問題を解決するためには、事前の準備が非常に重要です。 準備とは言っても難しいことではありません。 遊ぶ前に帰る時間を子供に伝えるだけで十分です。 話をしても子供が理解しているかどうか心配かもしれませんが、子供はしっかりと親の話を聞いています。 ただし、この時期の特徴として、子供は遊びたい気持ちを優先させてしまうことがあります。 そのため、帰る時間が決まっていることを子供に伝えることが重要です。 例えば、お家を出る前に「お昼に帰ってくるよ」「時計がなったら帰ってきてね」と伝えることで、子供も心の準備ができるようになります。 今から紹介する3ステップは、公園から帰るときの関わり方ですが、実はこれは公園だけでなく、お友達の家から帰るときや遊びを切り上げるときなど、さまざまな場面で応用することができます。 もし急に遊ぶことになった場合でも、「事前の準備」として一言声をかけることを心がけましょう。 ステップ1 ~公園遊びを楽しむ子供の気持ちに心から共感する~ まずは、目の前の子供が「遊びたい」という気持ちを思い切り共感することが大切です。 子供が「帰りたいのに帰れない」と感じているのを見かけると、ついこのステップを飛ばしてしまいがちですが、子供は自分の気持ちを理解してもらえないとなかなか動けないものです。 共感する際のポイントは、最初は「現在形」で子供の気持ちを受け取り、徐々に「過去形」にして声をかけることです。 例えば、「○○楽しいんだね~。 私も子供の頃、公園で遊ぶのが大好きだったなぁ」というように子供の気持ちに寄り添って話しかけましょう。 これによって、子供は自分の気持ちが理解されたことを感じ、次のステップに進む準備ができます。 子供とのお出かけの終わり方 ステップ1 ~子供の気持ちを考慮する~ 子供とのお出かけの終わりが近づいた時、子供に「そろそろ帰ろうね」と声をかけると、「やだ!」「嫌!」と返事が返ってくることがあります。 このような場合、ママは子供の気持ちを考慮する必要があります。 子供にとっては、楽しかった時間を終わらせることが辛く感じられるのです。 ママは、良い返事を期待せずに声をかけることが大切です。 そうすることで、ママ自身のイライラも少なくなります。 ステップ2 ~子供の関心を引く~ お出かけが終わっても、帰ってからも楽しいことが待っていることを子供に伝えましょう。 例えば、帰ってからの食事やおやつのメニューについて話すことができます。 また、帰り道に子供が興味を持ちそうなものがある場合は、それを伝えてみましょう。 「帰り道で電車を見るかもしれないよ」「あのお家にはワンワンがいるかもしれないね」など具体的に伝えると、子供の関心を引くことができます。 ただし、一つ注意が必要です。 それは、帰ってからの楽しいことを伝えるだけでなく、今いる場所を悪く言わないことです。 例えば、「暗くなったらお化けが出るよ」とか「怖いお兄さんが来るかもしれない」といった言葉は、子供の楽しかった時間を台無しにすることになります。 子供に恐怖心を与えると、後々不安定な心になる恐れもあるので、楽しいことに意識を向けるようにしましょう。 ステップ3 ~「さよならの儀式」を行う~ 最後のステップは、「さよならの儀式」です。 子供と一緒に、公園や場所とお別れする前に、何か特別なことをしてみてください。 子供に「最後に何をしようかな?」「公園とさよならする前に何をする?」と問いかけてみましょう。 このような儀式を行うことで、子供はその場所との別れを意識することができます。 子供の帰りたくない気持ちに寄り添うことで、子育てのプラスになる 子供たちが公園から帰りたくないと感じることは、親にとってもストレスですよね。 どうしてなかなか帰らないのか、いつまで続くのかと不安になることもあるでしょう。 しかし、この3つのステップを踏むことで、親として子供の気持ちを理解してくれる存在になることができます。 子供の中で親が理解してくれるという感覚が芽生えることは、子育てにおいてとてもプラスの影響を与えます。 そして、終わりのラインを明確に守ることも重要です。 余計な時間を延ばしすぎると、子供の中で終わりが曖昧になり、混乱を招いてしまいます。 終わりの時間が来たら、きちんと終わりにするようにしましょう。 そうすることで、子供たちは段々と上手に切り上げることができるようになり、短い時間でも遊びをまとめるスキルを身につけていきます。 今大変な時期かもしれませんが、それはママが一生懸命関わっている証拠です。 ぜひこの3つのステップを試してみて、子供の成長を感じることができると嬉しいです。
子どもの興味を尊重しながら関わることがのびのび育てるポイント
子どもの成長に合わせて、親としての育て方を考える時期がやってきました。 私は子どもにのびのびと育ってほしいと思っていますが、具体的な方法についてはよく分かりませんでした。 のびのび育てるとは、子どもがやりたいことを自由にやらせることなのでしょうか? やりたくないことは無理にやらせないことなのでしょうか? 実は、のびのび育てる新しい解釈によれば、それは違います。 現代に即したのびのび育てる方法は、子どもの興味を尊重して、無理強いせずに好きなことを自由にさせることなのです。 しかし、幼児期は親が介入することも重要であり、最初に興味を持つきっかけを与えることも肝要です。 子どもは自然に学ぶのでしょうか? 最近、長男が幼稚園でひらがなやカタカナ、計算、英語、前転などを自発的に学んでいる様子を見て、そんな疑問が湧きました。 幼稚園には文字の教育に関しては特にしていないと言われました。 そこで振り返ってみると、1歳から2歳の頃、私は子どもの興味に付き合うためにたくさんの時間を費やしたことを思い出しました。 初めての子育てで不安だったので、過剰に貢献しようとしていたのかもしれません。 例えば、「赤ちゃんに話しかけるといい」と聞いたので、ずっと話しかけ続けました。 また、「外で遊ぶのがいい」ということを聞けば、いつも一緒に遊びました。 そして、子どもが好きな絵本を持てば、ひたすらに何度も読み聞かせました。 私が英語を勉強していたので、一緒に子ども向けの英語番組を見ながら、一緒に発音の練習をしました。 子育てのゴールとは? 子育ての目的は、子どもが自立することです。 自立とは、社会で一人で生きていくための力を身につけることを指します。 子育てが終わるまでには、教育の問題にも直面します。 現在、職業の多様化が進んでおり、将来的にはさらに専門化や統合化が進んでいく可能性があります。 私たちが思いつかないような職業が誕生するかもしれません。 それに伴い、教育も多様化し、将来の子どもたちが必要とするスキルや知識も変わっていくでしょう。 知識をどう使うかを学ぶためには 教育を受けてきた私たちにとって、その教育内容がすべて通用するとは限りません。 ですから、「自分で考える力」を身につけることが重要であり、将来的には自分自身で問題を解決し、生き延びていくために必要な能力だと考えています(私自身もこの能力を持つことが必要だと感じています)。 では、そのためにはどうすればよいのでしょうか。 知識は今ではインターネットを通じて手に入れることが容易になりました。 問題は、その知識をどう活かすかということです。 では、「知識をどう使うか」を学ぶためにはどうすればよいのでしょうか? 私には具体的な答えを持っているわけではありませんが、いくつかの解決策が考えられます。 たとえば、実際の事例を多く知ること、自分が興味を持った分野について深く掘り下げること、そして常に自分で考え続けることなどが挙げられます。 どんなことが「伸びる」子の素地づくりになるのか さて、では「伸びる」子供を育てるためには、親がどのようなことをすればよいのでしょうか。 実際の例を挙げてみましょう。 子どもの自主学習を促す方法 子どもが興味を持った絵本やテーマについて、以下のような方法を試してみると良いでしょう。 1. 言語の興味を引く 子どもが絵本を何度も読むことで、ひらがな、カタカナ、漢字に興味を持っていきます。 文字の概念に触れることで、言語に対する興味が深まります。 また、英語や韓国語など他の言語にも興味を持つようになるかもしれません。 2. 惑星や地球に興味を持つ お月さまに興味を持った場合、月の話や図鑑を通じて惑星について学ぶことができます。 また、地球にも興味を持った場合は、地球の歴史や生物の進化について知識を深めることができます。 3. 交通事情に関心を持つ 電車に興味を持った場合、電車に乗って旅行をすることで、地名の感覚を養うことができます。 また、プラレールを使って立体交差を作るなど、自分で工夫しながら遊ぶことも可能です。 4. おままごとで料理の楽しさを学ぶ おままごとが好きな場合、料理の遊びを通じて、メニューを書くための文字や計算力など、様々なスキルを身につけることができます。 また、実際に料理を手伝うことで、生活力も向上するでしょう。 5. 動物に関する知識を深める 絵本や歌で動物に興味を持った場合、実際に動物園で見たり、図鑑を読んだりすることで、生息する地域の違いや地球や国の概念を学ぶことができます。 子どもの興味がAやBに分かれていても、関連する箇所があることに気づき、それを楽しんで学ぶことができるのは素晴らしいです。 子育てにおいては、自主学習を促すことが大事です。 子どもには自ら学ぶ力を持って成長してほしいと思いますが、そのためには適度な放任が必要です。 ただし、第二子の場合は必ずしも「何かをした」という全ての記憶がないため、放任できるかは不透明です。 親の都合に合わせるために、自分自身が成長し、自己啓発を続ける必要がある 親の都合に合わせることは、子供にとっては常に理想的な状況ではありますが、それを実現するためには私自身が自己成長を続け、知識を広げ、自分自身で考える力を身に付け、さまざまな困難を乗り越える姿勢を持ち続ける必要があります。 私たちは親から依存している期間が長く、親の期待や希望に沿うことが求められます。 しかし、親の都合に合わせるためだけではなく、自分自身の成長と発展を追求するためにも、世界を広げる努力を続けなければなりません。 自己啓発を通じて、新しい知識やスキルを習得し、自己成長を促進することが重要です。 また、親の理想を実現するためには、自分自身が主体的に考え、行動する能力が不可欠です。 親の都合に合わせるためには、自分自身で課題を見つけ、逆境に立ち向かいながら解決策を見つけ出す必要があります。 困難を乗り越えることで、親に対して自立心や責任感を見せることができ、理想的な関係を築くことができるでしょう。 私たちは親の理想に応えるだけでなく、自分自身の成長を追求するためにも、世界を広げ、自分の頭で考え、課題を乗り越える姿勢を持ち続けることが重要です。 親の都合に合わせるだけではなく、自分自身の目標を追求し、自己成長を促進するプロセスを大切にしていきましょう。
子どものSNSトラブルを予防するためには、家庭内でルールを作ることが重要
最近、スマホやタブレットの利用はますます若年化し、かつては中高生の問題だったSNSトラブルも小学生でも起こるようになりました。 これらの情報機器は生活を便利にする一方、悪影響もあるのは事実です。 SNSトラブルを予防するためには、親子でスマホやタブレットの使用についてルールを設けることが非常に重要です。 SNSからの利益とリスク 現在の科学技術の進歩は目を見張るものがあります。 スマホは今や10年前のパソコンと同等の性能を持っています。 また、30年前に発行されたドラえもんの漫画でも、未来の道具としてスマホに似たものが登場していました。 スマホを含む情報機器のおかげで、私たちの生活は劇的に便利になりました。 分からないことがあればすぐに調べることができ、手元にたくさんの百科事典があるような状態です。 特定の人だけが得られていた情報や恩恵を多くの人が享受できるようになりました。 さらに、コミュニケーションも簡単に取ることができるようになりました。 昔は待ち合わせの際、駅の伝言板などを利用していましたが、家を出れば連絡が取れない状況が当たり前でした。 しかし、今ではいつでもどこでも繋がることができる世界になりました。 情報機器の進歩は大きな利点がありますが、残念ながらその裏にはデメリットも存在します。 これらの機器が犯罪に利用されたり、戦闘用ロボットのようなものも実現されつつあります。 また、SNSトラブルのような身近な問題も存在します。 なぜSNSでトラブルが悪質になるのか? 他の人に対する中傷や悪口は昔から存在していました。 ただし、SNSを通じてそれらのトラブルがより陰湿な形で展開するようになったのです。 子どものSNSトラブルに親はどのように対処する? 私は長く小学校の現場にいましたが、最近ではSNSなどのトラブルは中学生だけでなく小学生や中学年でも話題になるようになりました。 これは子どもが自分のスマホを持つ年齢が下がってきていることが関係しています。 しかし、SNSのトラブルは学校(教員)が対応しにくいタイプの問題です。 なぜなら、小学校や中学校ではスマホの持ち込みが禁止されているケースが多く、証拠がないため教員が指導するのが非常に難しくなります。 そのため、親が自分の考えを持ち、子どもと関わっていくことが大切です。 子どもとスマホなどの関係において最も重要なのは、初めてスマホを持つ際の約束です。 親としては、子どもにスマホの使用方法やルールについて明確に伝える必要があります。 これにはインターネットの危険性やプライバシーの守り方についても含まれます。 また、子どもがSNSを利用する際にはアカウントの作成や友達登録の際には親の同意が必要です。 親は子どもと共にアカウントの作成やプライバシー設定を行い、子どもが自分自身の情報を守ることができるようにサポートする必要があります。 さらに、親がSNSの使用状況を把握することも重要です。 親は子どもがどのようなSNSを利用しているのか、どんな投稿をしているのかを定期的に確認することで、トラブルを未然に防ぐことができます。 子どもがプライバシーを重視するならば、親も適度な関与とバランスを保ちながら、オンラインの安全性を確保するように努めるべきです。 もし子どもがSNSでトラブルに巻き込まれた場合、親は冷静に対応する必要があります。 まずは子どもの話を聞き、どのような問題が起きたのかを把握することが重要です。 その後、子どもが安全であることを確認し、必要な場合は学校や関係機関に相談しましょう。 同時に、子どもに対してSNSのトラブルの原因や対策についても一緒に考えることが大切です。 親と子どもが連携し、コミュニケーションを通じてSNSの利用におけるリスクやマナーを理解し、安全に使うための知識を身につけることが必要です。 最後に、親自身がSNSの利用においても良いモデルとなることが重要です。 自分自身がSNSを適切に利用し、他人を誹謗中傷せず、ネット上でのマナーを守ることが大切です。 親が良い例を示すことで、子どももそれを学び、SNSを健全に利用することができるでしょう。 子どものスマホの中を見ることは慎重にしたい 家庭ごとの状況や子どもの年齢によって異なりますが、スマホなどの機器を初めて持つ場合には、親と子どもがしっかりとルールについて話し合うことが重要です。 一般的なルールとしては、「21時以降はリビングに置く」「SNSは利用しない」「悪口は書かない」「不適切なコンテンツは閲覧しない」などが挙げられます。 もちろん、フィルタリング機能を使用することも大切ですが、子どもたちはルールを破ろうとすることがありますので、ルールを明確にし、目に見える場所に掲示することをおすすめします。 一部の家庭では、ルールを「契約書」として作成することもあります。 ルールを守らなかった場合の対応(罰則)も決めておくと良いでしょう。 「ルールに違反すると1週間スマホが禁止」といった具体的な罰則を設けることができます。 罰則を設ける際には、親ではなく子ども自身に罰則を決めさせることもおすすめです。 それによって、子どもがルールを破った際に「あなたが決めたことだから、守るべき」と言うことが可能となります。 しかし、子どものスマホの中を覗くという問題は慎重に考える必要があります。 前述したルールにおいては、場合によっては親がスマホの中を見ることが認められることもありますが、この取り扱いは非常に難しいものです。 私は、プレッシャーをかける意味で一時的に約束することは考えられますが、日常的に子どものスマホを勝手に見ることは避けるべきだと考えています。 これは子どもの年齢や状況によっても異なりますが、中学生になると親に知られたくないことが増える時期です。 もし親が勝手にスマホを見てしまえば、子どもは「親は自分を信じていない」と思う可能性があります。 すると、親子間の信頼関係に傷がつくことで、日常生活においても様々な問題が生じる可能性があります。 親と子どもの根本的な信頼関係は非常に重要です。 スマホやタブレットは現代社会で生活していくために必要不可欠なツールであり、好き嫌いに関係なく子どもたちが触れることになるものです。 したがって、スマホの利用に関するルールや取り扱いについては、子どもと親がしっかりと話し合い、信頼関係を築きながら進めることが重要です。 現代の子どもと情報機器の関係について 現代では、子どもたちが情報機器との関わりをますます早くから持つようになっています。 子どもたちが携帯電話やタブレットなどのデバイスを使うことは珍しいことではなくなりました。 そのため、親たちは日々進化する環境についていくためにも、子どもとの関わり方について関心を持ち続けることが重要です。 子どもたちが情報機器を使う際には、親が適切な指導や監督を行う必要があります。 例えば、子どもがインターネットを利用する場合には、親が安全なサイトやコンテンツを選ぶようにサポートすることが大切です。 また、情報機器の使用時間にも配慮が必要です。 長時間の使用は身体的な問題や学習への影響を与える可能性がありますので、適切な時間を設けるようにしましょう。 また、情報機器を通じて子どもたちが得ることができる学習やコミュニケーションの機会も多くあります。 親たちは、子どもが情報機器を使いながらもバランスの取れた生活を送るために、他の活動や関心事にも時間を使うように促すことが重要です。 身体を動かす、本を読む、友達との交流など、情報機器以外の豊かな経験も大切です。 子どもたちと情報機器との関わり方が適切であるためには、親が日々進化する環境について関心を持ち続けることが必要です。 適切な指導や監督を行いながら、子どもたちが情報機器を使うことで得ることができる利益を最大限に活かすようにしましょう。
兄弟姉妹関係を築くために大切な親の行動
兄弟姉妹同士の関係は、性格や人生の進路に影響を及ぼすことがあります。 手間や我慢を強いられることもあるかもしれませんが、お互いを尊重しながら健全に成長するためには、どのような親の行動が必要でしょうか。 上の子のプライドを重視する 長子はしばしば親の期待を背負う立場に置かれることがあります。 また、次に下に生まれた子との役割の変化や、下の子とのケンカにおいて「お兄ちゃんなのに弟(妹)と同じことをするのはおかしい」とか「お姉ちゃんなのにそんな言い方はしないでほしい」といった言葉を聞かされるかもしれません。 筆者自身は3人兄弟の真ん中であり、家族には5人(男4人、女1人)の子供がいますが、上に掛ける負担やプレッシャーはなかなか大変なものだと感じます。 親としては、親の意向が大きいかもしれないけれど、一番上の子には自然と色々な経験をさせているし、上の子育てには常に全力で向き合っているつもりです。 しかし、子供にとっては「だから一番上でよかった」とは感じないのです。 上手く言われずに甘える下の子たちを見ていると、単純にうらやましくなることもあるようです。 もし上の子に「上の子らしくしてほしい」と思うのであれば、まずは上の子のプライドを大切にし、下の子たちも上の子に尊敬の念を抱けるような環境を作ることが必要です。 「年齢なんか関係ない。 上の子は上の子であり、下の子は下の子であり、それぞれの立場や役割がある」という意識を持ち、兄弟姉妹の関係を育むようにしましょう。 上の子にはたくさんの責任とプレッシャーがかかっていることを理解し、彼らの成長や自己実現のためのサポートをすることが重要です。 同時に、上の子を特別な存在として認め、下の子たちにも兄姉への敬意を持つ環境を作ることができれば、兄弟姉妹間の認め合いや連帯感を育むことができるでしょう。 きょうだいげんかを控えめに受け止めよう 我が家の子どもたちを見ていると、仲良く笑いながら2階に上がっていった子どもたちが、わずか5分もしないうちに激しいけんかをしながら降りてくることがあります。 しかしそのけんかの後、15分もしないうちにまた笑いながら遊んでいたり……。 このようなきょうだいげんかには、じゃれ合いや遊びの要素も含まれているのです。 もちろん、親がもっと厳しく注意をする必要がある激しいけんかもあるでしょう。 しかし、あまりにも小さなことに敏感に反応しすぎてしまうと、子どもたちの自由な交流を妨げてしまうことになりかねません。 ですので、きょうだいのげんかを控えめに受け止め、大人が常に介入する必要はないと考えましょう。 きょうだいで何かに取り組む経験を きょうだいの関係において、上の子と下の子の扱いが異なると感じさせられることがあります。 時には、上の子に同情的な態度で接し、「下の子たちなんか気にしなくていいよ」と声をかけることもあります。 しかし、その後で、「どうせあっちの味方なんだ」と上の子に言われることもあります。 親が「年上なんだから」という見方をする一方で、子どもたちは自分が認められることを大切にしています。 同様に、下の子に対しても特別扱いすることなく、一定の配慮が必要かもしれません。 親が兄弟間の争いを裁いて解決しようとすると、どちらかの子に不満が残り、事態は収束しない場合が多いでしょう。 そのため、お互いの言い分を真摯に受け止め、双方の感情を落ち着かせるためにも、お互いに話し合う機会を設けることが大切です。 子どもたちがそれぞれ異なる個性を持つ独立した存在であることを認識することも重要です。 平等に接するということは実際には難しいものですが、親は「みんなに同じ愛情を持って接している」と感じています。 しかしながら、子どもたちはそれぞれ異なる個性や特徴を持っており、むしろ自分の個性や存在が認められることを求めています。 子どもたちが自分自身を認められるような環境で成長できれば、きょうだい同士の関係も改善される可能性があります。 自分自身の個性が認められることで、他の兄弟の存在も尊重できるようになるのです。 また、兄弟が共同で何かに取り組む経験をさせることも、それぞれの個性を見い出し、発揮するために有効です。 例えば、一緒にレジャーの計画を立てる、料理を共同で作る、一緒に買い物に行くなどの機会をつくることが大切です。 特に小学生以上の子どもたちに対しては、共同で何かに取り組む機会を積極的に与えてみると良いでしょう。 きょうだいの関係を大切にしよう! きょうだいとは、運命的に出会った仲間です。 彼らと一緒に過ごす中で、お互いの素晴らしいところを見つけることがあります。 兄や姉、弟や妹といえば、時にはイライラする瞬間もあるかもしれませんが、子どもの時期に共有した経験や一緒に見た景色を大人になっても一緒に振り返ることができるのは、本当に素晴らしいことです。 ですから、親としては子どもたちの関係をサポートし、彼らがお互いを敬い合えるようにしていきたいですね。 彼らが将来、きょうだいの絆を大切にし、共に歩んでいけるように、私たちのサポートが必要なのです。